生産者の声

生産者の皆さんの、お茶への想いをお聞き下さい。

深い甘みとまろやかなコク。その美味しさを知って欲しい。

株式会社ヤマキ 杉本 圭さん

お茶には浅蒸し茶・深蒸し茶・ほうじ茶・玄米茶など様々ありますが、ヤマキでは深蒸し茶を専門に生産・加工・販売をしています。深蒸し茶の特長は、青臭さが無く、深い甘みとまろやかなコクがあり、急須から注がれたお茶は濃い緑色をしているんですね。
ヤマキが製茶業を始めたのは明治で、その頃は自園自製による販売をしていたんです。現在では、自分たちの生葉だけでは量が足りないので、富士市の信頼できる生葉生産者の方から足りない分を仕入れています。扱うお茶についても創業当時とは違って、以前は透き通った黄土色で香りの強い一般的な煎茶を扱っていたんですが、昭和58年から静岡県東部地区で初めて深蒸し茶製造づくりをはじめ、現在ではその専門店として営業していて、富士市のお茶を全国へ販売しています。
ヤマキが浅蒸しの煎茶から深蒸し茶へ変更したのは、静岡県東部のお茶の特徴を最大限活かせるのが深蒸し茶だったからです。富士市のお茶は地質の関係でお茶そのものが渋くなってしまう傾向が強くて、浅く蒸した煎茶よりも蒸し時間の長い深蒸し茶の方が美味しく加工ができたんですね。なので、深蒸し茶の製法が静岡で生まれたのと同じ年にヤマキでも深蒸し茶を始めることになりました。
深蒸し茶の良し悪しというのは、生葉の質だけでなく、加工の質で決まってくるんです。中でも蒸し時間と蒸し方が何よりも大切で、私たち加工人の腕の見せ所になります。
「蒸し」というのは、煎茶をつくるうえで一番最初の加工工程になります。一般的な煎茶が蒸し時間15秒〜30秒なのに対して、ヤマキの深蒸し茶は60秒〜90秒程蒸します。この蒸し時間は、生葉の状態や品種、その日の気温や湿度によっても調整が必要なものなので一定というわけにはいかないので、私たち加工人の技量と感が重要になります。
この蒸し加工次第で、茶葉の持つ青臭さや苦味を製品にどの程度反映させるかが決まってきます。また、長い蒸し時間によって茶葉からの滲出成分が通常の煎茶より多くなり、濃くまろやかな味わいになります。
毎年、3月・4月とお茶の時期が近づいてくると気持ちもより一層高まって、いざ新茶の時期に入ると毎日深夜2時・3時には起きて畑に行っています。まだ寒さが残る時間ですが、朝日が昇ってくると黄緑色の茶畑がとても綺麗に染まるんですよ。それを見ながら仕事をできるのが茶農家の特権だと私は思っているんです。それと、美味しい空気を吸いながらの作業はすごく気持ち良いですね。豊かな自然と元気なスタッフに育てられたヤマキのお茶を皆さんに是非飲んでいただきたいと思います。

生葉生産者 渡井 正孝 株式会社ヤマキ 杉本圭
香典返し用お茶承ります。(富士市内の葬儀場への配達致します。返品も可能です。)ヤマキゴルフガーデンフロントにて、常時販売しております。 地方発送承ります。